学校給食の正社員の残業などの【時間外労働】について全部教えます

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こんにちは。得るものの方が大きいので多少の残業には目をつぶっていた元学校給食調理員の雲藤テルオです。
 
 
 
学校給食の仕事内容についての(関連記事:学校給食調理員の仕事内容 & 給食で働く10のメリット)を読めばわかる通り、学校給食の仕事にはほとんど残業がありません。
 
 
1日の労働時間は午前7時〜午後4時まで。休憩の1時間を引いて実働8時間。週5日勤務なので週40時間。
 
週40時間という労働基準法ピッタリの労働時間ということで、学校給食正社員の労働環境は素晴らしいと言えます。
 
 
ですが、現場(学校や会社)によっては細かく言えば毎日多少の残業がある場合があります。
 
 
それと、学校給食の会社にも勿論「研修」や「会議」というものも存在しますが、それらは学校が休みの土日に休日出勤し行うのが一般的です。
 
 
つまり、時間外労働です。
 
 
 
これら学校給食で働く正社員の時間外労働が発生する全てのパターンと手当について詳しく解説していきます。
 
 

学校給食の仕事の労働時間は「適正」か「不適正」か

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学校給食の仕事の正社員の労働時間は適正か不適正か。
 
 
結論を先に言うとこうなります。
 
 
学校での毎日の労働時間は基本「適正」
 
現場によっては若干「不適正」
 
時間外労働手当に関しては「超不適正」
 
だけどこれらに不満を持っている給食社員はほぼいない。
 
 
 
学校給食の仕事の労働時間は7時〜16時まで1時間休憩の実働8時間勤務なので基本的には適正」です。
 
学校給食の仕事の現場の9割以上はこの労働時間が守られているでしょう。
 
 
ですがいくつかの事情により、6時半に早出をしたり休憩時間が短くなってしまったり16時に仕事が終わらなかったりと、若干「不適正」な部分もあります。
 
 
そしてそういった8時間を超えた分の時間外労働の手当は基本的に出ないので、この点は「超不適正」です。
 
 
 
では具体的に、学校給食の仕事での時間外労働はどんな場合に発生するのかと、その時間外労働や手当について不満を言う社員が少ない理由について解説します。
 

学校給食正社員の残業などの【時間外労働】の全て

・早出

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学校給食の仕事の開始時間はどの学校でも7時からが基本です。
 
ですがいくつかの事情により、6時半出勤や6時出勤といったように早出になる場合もあります。
 
 
その事情とは、
 
その日の献立が大変。
新規立ち上げの現場。
「新人は先輩よりも早く出勤しなきゃいけない」という、古い体質。
 
主にこの3点です。
 
 
 
献立的に7時からじゃ間に合わない複雑なメニューなど、他にも学校給食にはたまにバイキングなどのイベント給食もあるので、そういった場合にはいつもよりも早く出勤しなくてはいけなくなる場合もあります。
 
 
 
そして新規に委託を受けた学校の場合には、単純にみんな現場にまだ慣れていないので仕事に時間がかかります。
 
パートも基本的にみんな新人だし、規定の人数がまだ揃っていない場合もあり、そういった新規の現場ではみんなが仕事に慣れるまでしばらくの間早出になりがちです。
 
 
 
それと、学校給食にもまだ古い体質を引きずっている現場も多く、先輩が7時に出勤するならば新人はそれよりも早く出勤し、ガスの元栓を開けておいたりとかお茶を用意しておいたりとか(笑)、そういった理由で無意味に早出をしなくてはいけない現場も稀にあります。
 
このパターンの現場の場合は、基本的に毎日早出ですね。そういう人間がいなくなるまでは(笑)。もしくは次の新人が入ってくるまでは。
 
 
そういう古い体質は給食の仕事に限らず他の仕事でもありますが、これは基本増えることはないので、減り続けてはいます。
 

・休憩時間

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学校給食の正社員のお昼休憩は1時間が基本です。
 
ですがいくつかの事情により1時間の休憩時間が取れない場合があります。
 
 
その事情とは、
 
その日の献立が大変。
新規立ち上げの現場。
調理ミスや何らかの事故が発生。
 
主にこの3点です。
 
 
 
「その日の献立が大変」と「新規立ち上げの現場」は早出の場合と同じで、単純に献立が大変だと休憩時間にしわ寄せが出ますし、新規立ち上げの現場だとまだみんな仕事に不慣れなので慣れるまでしばらくの間は休憩時間が短くなったりもします
 
 
 
それと、給食の調理ミスにより予定が狂ってしまい休憩時間を削らざるを得ない場合もあります。
 
給食に異物混入などがあれば、調理中に気づければまだいいですが、異物混入とは大体給食を食べているときに発見される場合が多いので、正社員はお昼休み返上で対応しなくてはいけなくなる場合もあります。
 
 
 
あと僕の経験によるところでついでにもう一つ例を挙げると、上司が休憩時間確保のための現場の仕事の効率化に関心が無いという場合もあります。
 
というか、ありました(笑)。
 
僕はその上司の現場で約1年間ほぼ毎日休憩時間は平均30分という時代もありました。
 
これはべつに給食の仕事に限らず、そういう人間はどこの会社にもいるでしょう。
 

・残業

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学校給食の仕事は16時には仕事が終わるのが基本です。
 
ですがいくつかの事情により16時には仕事が終わらない場合があります。
 
 
その事情とは、
 
その日の献立が大変だった。
新規立ち上げの現場。
調理ミスや何らかの事故があった。
栄養士が若手で打ち合わせが長引く。
学校の行事に参加を求められる。
 
主にこの5点です。
 
 
 
「献立が大変だった」「新規立ち上げの現場」「調理ミスや何らかの事故があった」場合には早出や休憩時間のところで話したように、その事の大きさによっては16時を超えて引きずってしまう場合もあります。
 
 
中でも調理ミスや異物混入の場合には、学校栄養士から改善策を考えるように指示があったり始末書を書かなければいけなくなる場合もあるので、そういう予定外のものは仕事が終わる16時以降に行うこともあります。
 
また、事の大きさによっては会社の担当マネージャーが呼ばれたり、更に大事ならば教育委員会や保健所が入る場合もあります。
 
そこまでのことは稀ですが。
 
 
 
そして学校給食の仕事では翌日の打ち合わせを学校栄養士と共に毎日行うのが基本なんですが、その栄養士が新人の若手だと、打ち合わせにも時間がかかります。
 
給食の打ち合わせとは基本的に、献立を作る栄養士がその作った献立の内容と作業の指示を調理員に説明し終了するものです。
 
ですがその栄養士が経験の浅い若手の場合だと、調理員に意見などを聞きながらその打ち合わせの時間で作業内容を調整したりするので、時間がかかります。
 
 
 
またこれも稀ですが、仕事終わりに学校の何らかの行事への参加を求められる場合もあります。
 
行事と言っても、体育館に子供の作品が展示してある「展示会を見ていってください」とか、校庭で行われる夏祭りに「ちょっと顔出していってください」とか、まぁ、稀にそういう行事への参加を求められる場合もあります。
 
これはべつに断ってもいいんですが、まぁ、無視して帰るわけにもなかなかいきません(^_^;)
 

・研修や会議

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学校給食の会社にも他の仕事同様「研修」「会議」があります。
 
 
研修は主に新入社員に対して行われるものですが、会社によってはその他の社員も年に何度か参加しなくてはいけない場合もあるでしょう。
 
会議は主に現場の責任者に対してのものです。会社によっては月1である場合もあります。その他の社員も年に何度かは会社の会議に参加しなくてはいけない場合もあるでしょう。
 
 
学校給食では基本的に平日は全て休み無くどの学校でも16時までは仕事をしているので、研修や社員全体が集まる会議は学校が休みの土曜日曜に行うのが基本です。
 
 
 
飲食店などで働く社員の研修や会議というものは大体、対象の社員が営業時間中にお店を抜け出して行うのが普通なので、勿論1日の労働時間内に行いますよね。
 
例えば9時〜18時までの勤務であれば、13時〜16時までシフトから抜けて本社で研修をし、それからお店に戻り18時まで働く。
 
飲食店などではこういうのが一般的です。
 
 
ですが学校給食の仕事の場合、メインの調理業務はパートではなく正社員が行うので調理中に社員は仕事を抜けられませんし、給食の現場には基本的にパートも含め必要最低限の人数しかいないので、抜けた社員の穴埋めも難しいんです。
 
 
それと学校給食の、とくに責任者は「不在」というのが許されないのが学校給食の仕事の特徴でもあります。
 
責任者は仕事中は学校にいなければいけません。
 
 
 
なので学校給食で働く正社員は研修や会議は仕事が終わった後か、学校が休みの土曜日曜に行うのが基本です。
 
 
つまり、時間外労働です。
 
 
そして、早出や休憩時間なども含め、時間外労働に対して学校給食の正社員には基本手当などは付きません。
 

学校給食の正社員に時間外労働手当は基本出ません

 
会社や学校都合の早出。
 
会社や学校都合の休憩時間の短縮。
 
会社や学校都合の残業。
 
会社都合の研修や会議などの休日出勤。
 
 
基本的に学校給食で働く正社員には、これらの時間外労働に対する手当は出ません。
 
 
手当が出る会社ももしかしたらあるかもしれませんが、少なくとも僕が働いていた会社では出ませんでしたし、他社でも貰えているという話は僕は聞いたことがありません。
 
 
 
学校給食の仕事は通常であれば週40時間の労働なので、労働基準法ピッタリの労働時間です。
 
 
でも、週40時間を超える時間外労働をしたからといって、これはべつに違法ではありません。
 
 
労働基準法第36条では、
労働者は法定労働時間(1日8時間週40時間)を超えて労働させる場合や休日労働をさせる場合には、あらかじめ労働組合と使用者で書面による協定を締結しなければならない。
 
と、簡単に言えばこう定められています。
 
 
要するに、労働組合と使用者で書面による協定を締結していれば時間外労働が認められるんです。
 
 
仮に、全ての給食会社がこの協定を締結しているとすれば、時間外労働は何ら違反じゃありません。
 
 
ただし、協定を結んでいるからといっても無賃金で無制限に働かせられるというものではないので、時間外労働手当を労働者に払わなければいけません。
 
 
 
つまり、無給の時間外労働は違反です。
 
 
 
ですが、この無給の時間外労働に対して不満を持っている給食会社の社員は実は、ほぼいません。
 

時間外労働に不満を言う給食社員がいない理由

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安月給という給料自体に不満を持っている給食の社員は大勢いますが、この残業や時間外労働手当の不払いに不満を持っている給食社員というのは、僕が知る限りほぼいません。
 
 
というか、会社や学校都合の早出や残業、会社の研修や会議は本来お金が貰えるはずの仕事なんだと認識している社員が少ないです。
 
 
でもたとえ認識している人でも、給食社員でそこに不満を持つ人間は少ないです。
 
 
その理由は、
給食会社の給料の仕組みが複雑(とくに夏休みの給料の仕組みが複雑)なので計算が面倒くさい。

毎日16時には仕事が終わる調理の仕事なんて他にないのでべつに会議のための2〜3時間の休日出勤は受け入れられる範囲内。

多少残業があっても夏休みはほぼ丸々1ヵ月休んでも給料が貰えてるのでとくに不満はない。むしろ有り難い。

そんな細かいこと会社に言うのも面倒なので、そんな暇あるなら趣味とか副業とかに時間使いたい。

 
とまぁ、大体こんなところです。
 
 
 
学校給食で働く社員というのは、お金よりも「時間」を優先させたいためにこの仕事を選んでいる人が多いんです。
 
 
飲食店などでは社員の残業は当たり前なので、最近の飲食店では「見込み残業」と言って、基本給に残業時間40時間分とかが最初から組み込まれていたりします。
 
40時間の残業をすればそのまま給料を受け取り、残業がなければ給料が減ります。
 
なので飲食店で働く社員の方が学校給食の社員よりも給料は多くなります。その代わり労働時間は飲食店の方が当然長くなります。
 
 
 
学校給食の仕事で残業が一番多いという現場でも、飲食店の仕事に比べれば遥かに少ない残業です。
 
終電になることなんて絶対に無く、ほとんどの給食の現場は16時には仕事が終わり、新規立ち上げの現場でもよほどのトラブルでもない限りは17時には帰れます。
 
 
 
そして学校給食の多少の残業に不満を持たない社員が多い一番の理由はやっぱり、夏休みに1ヵ月間仕事を休んでも給料が貰えるという点でしょう。
 
学校給食の時間外労働の「時間」や「手当」をもっと厳密にするとおそらく、その夏休みの給料ももっと厳密になる可能性が高くなります。
 
 
つまり、夏休みの給料が減ります。
 
 
それが嫌なので多少の残業について不満に思っている社員が少ないんだと思います。
 
個人的にはもう少しそのへんは給食会社も厳密にした方がいいと思いますが、飲食店と比べれば遥かにマシな労働環境で僅かばかりの時間外労働手当のために会社と争うなんて労力を使うのは、現場の人間からすれば面倒なことです。
 
 
 
 
個人的な話ですが、僕は結構メモ魔なので、毎日の労働時間について全てメモを取っていました。
 
 
何時に出勤し、休憩時間が何分で、何時に仕事が終わったか。
 
また何故その時間になったのかの理由や、休日の研修や会議に要した時間など、これら全てをメモに残し、毎月何時間の時間外労働をしたのか細かく計算しノートにまとめていました。
 
 
多分そんな細かいことをいちいち計算してノートにメモを残すという悪趣味を持っていたのは僕くらいだと思います(笑)。
 
とくにそれで何か文句を言ってやろうとか考えていたわけではありませんが、メモというのは意外と証拠能力があるので、何かあったときに自分の身を守るためにも良い方法なのでおすすめです(^^)v
 
 
 
学校給食で働くパートも研修などある場合がありますが、パートには働いた分だけのお金は全て支払われるのが普通なので、パートの方は安心して大丈夫です。
 

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