こんにちは。 学校の給食室では全ての食材に火を通すことで食中毒対策を行って いた元学校給食調理員の雲藤テルオです。
家庭で「食べ物」の食中毒予防って、 どんな対策をしてますか?
あまりないと思いますが、次亜塩素酸(塩素系漂白剤)を直接食品に使うのは危険なのであまりおすすめしません。
ほとんどの家庭では「ちゃんと加熱する」ということでノロウイルスなどの食中毒予防対策を行っていると思 います。
ちゃんと温めてるよ〜♪
どんな風に温めてるの?
なんとなくだよ〜♪
こういう “なんとなく” で温めているお母さんは、もしかすると食中毒予防に逆効果の可能性があります。
なんでよ!?
多くの細菌は20度〜50度で増えやすくなると言われているので、加熱しても50度以下ならば逆効果です。
それに、例えばカレーを温め直して80度くらいになっても、じゃがいもの中心まで火が通っているかまでは確認してないんじゃないでしょうか?
オーマイガー!(TдT)
そこで今回は、食中毒予防のために食品を加熱する場合の「温度」「時間」「どこを」「どんな風に測るか」などを詳しく解説します\(^o^)
もくじ
食中毒予防の正しい「加熱」方法
食中毒予防のための食品の温め方は、
● 何度まで、
● 何分間、
● 何を使い、
● いつ、
● どんな風に、
測るかが重要なんです。
それでは順番に詳しく解説しますね(^_^)v
加熱する「温度」と「時間」
●ノロウイルス以外(O-157など)の食中毒予防基準:中心温度75度以上 1分以上の加熱
●ノロウイルス食中毒予防基準:中心温度90度以上 90秒以上の加熱
これが食中毒予防のための加熱する「温度」と「時間」です。
特にノロウイルスの流行り出す冬場にはノロウイルス基準の温度と 時間にすると安心ですね。
それと「1分」とか「90秒」とかっていう時間ですが、 味噌汁の鍋の中に1分間ずっと温度計を挿し続けなくても、 火にかけながら温度を測るわけなので、 最初に挿したときにもう既に75度ならば、 そのままの火加減で加熱し続ければ基本的にそこから温度が落ちる ことはないですよね?
なので例えば、火にかけながら30秒後に2回目の温度を測り、 1分後に3回目の温度を測るという「時間差」 で確認することで、75度1分間を確認することができますよね( ^^)v
逆に、 味噌汁ならば最初に沸騰直前の95度くらいまで温めておけば、たとえそこで火を止めたとしても1分後でも90度くらいの温度は あるでしょう。
こういう、できるだけ楽をして測る方法を自分で考えながら料理を作るのも楽しんでみてね(^^ )v
「中心温度計」を用意する
食品の温度を測るために是非こういう中心温度計を一つ用意してみてください。
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べつに中心温度計は食品専用のものであれば何でも構いませんが、 これは学校給食の調理現場で使っているものと同じものなのでおすすめです。
料理の「最終完成時」に計る
食品の温度を測るのは「料理の最終完成時」に測るようにします。
安全性を高めるために、
● できるだけ食べる直前に
● 温度を測った後は素手では触らない
にも注意しましょう。
食材の「中心」を計る
スープなどの液体系はお玉で全体を混ぜながら測るようにし、 ハンバーグやコロッケ等の固形の食品はその一番厚みのある火の通りにくい中心部分を測ります。
最初にも話したように、 カレーの液体部分の温度が上がっていてもじゃがいもの中心の温度 が低ければ完全ではありませんよね?
なのでそういう場合には!カレーのじゃがいもやブロック肉の中心の温度を測るようにすると良いですね。
魚の場合は一番火の通りにくい内蔵辺りを測るのが確実です。
「3点」を計測する
料理の温度測定は「3点計測」が基本です。
3点計測というのはその言葉通り、食品の3箇所に中心温度計を挿して測るという意味です。
学校給食のような大量調理では例えばコロッケなどは何百個単位で 作るので、 一度に30個揚げたとしたらその内の最低3個くらいを測るように したりします。
家庭では何百個も作らないと思うので、 コロッケやハンバーグなどの固形のものは一番厚みのある中心部分を測るようにすれば大丈夫ですね。
液体系だと温度を測る場所によっては温度が変わってしまう可能性 があるので、スープ全体の温度が一定になるようによくかき混ぜながら「 温度と時間」のところで話したような “時間差” の方法で測れば3点計測になりますね。
まとめ 食品の殺菌は次亜塩素酸よりも加熱が安全
食品の殺菌には「加熱」の他、 食品添加物としてコンビニのカット野菜などにも使われている「 次亜塩素酸ナトリウム」による消毒もあります。
カット野菜は何で次亜塩素酸で消毒するの?
よく考えてみるとわかりますが、カット野菜は生野菜なので加熱できないため、次亜塩素酸による消毒を行っているんです。
つまり、茹でて野菜に火を通せば危険な次亜塩素酸を使わずに安全に食中毒 予防をすることができます。
学校給食で「生野菜」ではなく「茹で野菜」 にして提供する学校が多いのはそのためなんだ(^_^)
家庭ではそこまで神経質になる必要もないと思いますが、 もし生食野菜の食中毒に不安を抱えているお母さんは、 これまで話してきた料理の正しい加熱方法を参考に、 子供に安全な食中毒予防を行ってみてください(^_^)v
なるほどね!やってみるわ(^^)
せっかくだから学校給食のメニューも家で再現してみようかなヽ(
そういうお母さんには「学校給食人気メニューランキング& レシピ」を公開しているのでこちらも是非見てってください(*^ ^)v▼
専門家おすすめの中心温度計
最初に紹介したこのおすすめの中心温度計▼
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中心温度計っていろいろあるのに何でこれをゴリ押しするの?
誰かに頼まれてるの?
誰かに頼まれてるの?
誰にも頼まれてないよ(笑)
学校給食の調理現場でもこれと同じものを使っているのにはちゃん
他の商品だと、温度計を挿すと “ゆっくりと徐々に数字が上昇する” タイプが多い中、このA&Dの温度計は “挿した瞬間に現在の温度まで一気に数字が上昇する” のが特徴なので、挿した瞬間に現在の温度が計測できます。
とくに「3点計測」なんてする場合は、 挿した瞬間すぐに現在の温度が測れるものの方が楽だよね(^。^ )
そんな衛生意識の高いお母さんには是非「 使い捨て手袋の正しい使い方」も参考に!▼
ノロウイルス等の食中毒予防は「加熱」と「消毒」 の2点が大事
食中毒予防にはこれまで話してきた通り、料理を加熱するという「 温度」が大切なわけですが、他には「消毒」も大切です。
消毒には主に
● アルコール
● 次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)
と2つの方法がありますが、次亜塩素酸は結構危険なので、 個人的にはアルコールでの消毒をおすすめします。
どうしても次亜塩素酸を使った消毒をしたいという方はこちらも参 考に▼
でもノロウイルスにはアルコールじゃ効果が無いって聞くじゃない?
確かにそうなんですが、実は、ノロウイルスも除去できるアルコールというものを、 あのキユーピーが販売しているんです。
塩素系の漂白剤は万が一子供が口にしたら危険ですが、このキユーピーのケイブランシュは「タマゴの成分」と「アルコール」と「水」 という、食品由来の成分から作られているので口に入るものにも安心して使えるという優れもの!
万が一子供の口に入っても「食品由来だから安全」ってのは嬉しい!(^_^)
危険とは知りつつも仕方なく塩素系漂白剤でノロウイルス対策をし ているお母さんは、安全なキューピーのケイブランシュがめっちゃおすすめです!
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ケイブランシュの詳しい内容はこちらを参考にしてみてください▼