こんにちは。元学校給食調理員のテルオ(@undoteruo)です。
東京都立川市の犠牲者が1000人を超えた集団食中毒事件の原因がノロウイルスと断定されたばかりですが、今度は東京都小平市の小学校で集団食中毒が発生してしまいました。
いったいいつまで食中毒の連鎖が続くんでしょうか・・・。
東京都小平市集団食中毒事件の概要
小平市教育委員会は23日、市立小平第一小学校(同市小川町)で、児童48人に嘔吐(おうと)や下痢、 腹痛の症状があると発表した。市教委は「 給食による集団食中毒が否定しきれない」としており、 都多摩小平保健所が、給食サンプルの細菌などを検査し、 原因を調べている。 引用:毎日新聞
小平市の教育委員会によると、市立小平第一小学校の児童が23日、食中毒のような症状で45人が欠席し、3人が登校後に嘔吐したという。
症状は22日夜からみられたため、22日に提供された給食 「やきそば」「たらこポテト」「やさいスープ」が原因の学校給食による集団食中毒の可能性もあると見て、24日の給食を中止し、都多摩小平保健所に連絡し原因を調べている。
その他、外部業者が納入した牛乳も全校児童の給食として提供されている。
この日は欠席者を除いた児童429人が給食を食べたという。
入院や、重症の児童はいないく、発症した教職員もいないとみられる。
2017年1月25日に発生した和歌山県御坊市の集団食中毒事件、2017年2月18日に東京都立川市で発生した集団食中毒事件、2017年2月23日に東京都小平市で発生した集団食中毒事件。この3件全ての食中毒の原因は「同じ業者が製造している刻み海苔」であることが判明し、その業者の製造過程でノロウイルスが混入したことが原因であると判明しました。
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自校調理方式の学校給食
今回の小平市の集団食中毒事件は、和歌山県御坊市や東京都立川市の集団食中毒事件とは異なる点が1つあります。
それは、給食センター方式ではなく、小平市は自校調理方式を採用しているという点です。
自校調理方式というのは、各学校の給食室でその学校分だけ調理し提供する方式のことです。
なので給食センター方式のように、何校にも渡り食中毒が広がるということがありません。
学校給食には給食センター方式と自校調理方式の2種類の給食がありますが、食中毒の場合を考えると自校調理方式がベストと言えるでしょう。
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小平市集団食中毒事件で気になる点
今回の小平市の集団食中毒事件で一つ気になる点があります。
食中毒のような症状で45人が欠席し、3人が登校後に嘔吐したということなので、合わせて48人が感染者だとすると、同じ給食を食べた児童429人に対して、その感染者の数は少なすぎるのではないかという点です。
勿論、今この時間も感染者は増え続けているとは思いますが、少し少なすぎると感じます。
しかし逆に考えれば、これは原因食品や、その原因菌、ウイルスの感染経路が特定しやすくなるでしょう。
何故かと言えば、例えばスープ系が原因メニューだとすると、全校児童分を一度に大釜で作るので、もっと感染者が拡大するのが自然です。
よって、スープからの感染は考えにくいかと。
感染者が少ないところを見ると、学校給食の焼きそばの作り方は何回かに分けて具と麺を混ぜ合わせて炒めて作るのが一般的なので、その何回かに分けた作業を複数の人間で入れ替わり担当したのであれば、その中の一人が感染していたという可能性もすぐに想像できます。
また、感染者48人という人数なので、例えば一つのクラスに感染者が偏っているのであれば、そのクラス内で感染が広がった可能性も考えられます。
とにかく、429人に対して48人というのは特徴的な数字なので、そこから推理すれば、もしかしたら原因の特定は今回は意外と早いかもしれません。
小平市集団食中毒事件まとめ
2017年1月25日に発生した和歌山県御坊市の集団食中毒事件、2017年2月18日に東京都立川市で発生した集団食中毒事件、2017年2月23日に東京都小平市で発生した集団食中毒事件。この3件全ての食中毒の原因は「同じ業者が製造している刻み海苔」であることが判明し、その業者の製造過程でノロウイルスが混入したことが原因であると判明しました。
今年に入って大きい集団食中毒事件はこれで3例目となります。
特に立川市の事件なんて、1000人を超える規模に発展し毎日ニュースになっています。
それでも集団食中毒が起きてしまいました。
僕も学校給食調理員としての経験があるので知っていますが、毎朝、特に学校給食のニュースは必ず話題に上ります。
そこで「気を付けよう!」と更に気を引き締めて仕事に臨むことになります。
それでも、
それでも発生してしまうのが食中毒の怖さなんです!
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