【第5話】ネタバレあり!シェフ「Chef 三ツ星の給食」現実とドラマの違いと感想

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こんにちは。テルオ(@undoteruo)です。  

第5話を見て、学校給食経験者のテルオの率直な感想です。

 

サメがどうのこうの言ってるけど、

実際サメは給食のマストアイテムだよ

 

第5話あらすじ

星野光子(天海祐希)は、ラ・キュイジーヌ・ドゥ・ラ・レーヌのオーナー 篠田章吾(小泉孝太郎)の妨害により屋台の食材の鴨が仕入れられない。
「狩りしよっかな!」

一方、野菜や魚といった食材の値段の高騰に頭を抱える栄養士の荒木平介(遠藤憲一)。
食材の高騰で給食の予算がハマらない。一人240円の予算ではまかなえない事態に。給食費も教育委員会の決定が必要ですぐには上げられないという。

授業の影響が少ない日に給食を休んで浮かせた予算を別の日に回す
それがダメならお弁当持ってきてもらう日つくるかとか。
調理員の面々からアイディアが出されるなか、「給食は一日も休まないぞ!」と 荒木。「客がいるのに店を閉めるわけにはいかない!」
光子も「子供達があたしの作る給食を待ってるのよ!どんなメニューだってあたしが最高に美味しくしてみせる!」

仕入れは難しい。でも給食も屋台も休まないという二人に、番組がトブことは無さそうだと安堵するテレビプロデューサーの矢口早紀(友近)。

予算にハマる安い食材を何としても探し出さなくてはいけないが、給食では月5回は魚を摂らせるというルールは守らなくてはいけない。

屋台の食材の仕入れのため何度も馴染みの肉屋に通う光子だが、鴨は手に入らない。
「最高の鴨はは全てウチが買うことになってる」ばったり出会った篠田に言われてしまう。

今度新しく「ネオ・ビストロ・ラ・レーヌ」をオープンすると言う篠田。そこの看板メニューが鴨のコンフィ。光子が以前ラレーヌで提供していたメニューだ。
だから鴨が大量に必要なのだと話す篠田。

「そんなことしたらどんどんクオリティーが落ちるのに。レシピがあっても料理人が代われば味は変わるわ」

「仮に100%同じじゃなかったとして、それに気付く人間がどれだけいる?
100人いて10人が気付いたとする。私が相手にするのは残りの90人。それがビジネスだ」

私の屋台のコンフィを食べ比べたらその10人が100人になっちゃうわね。困ったわねビジネス成り立たないわ」

「残念ながら君に鴨は仕入れられない。三ツ星おでん、三ツ星焼きそば、三ツ星たこ焼きなんてのはどうだ?」

「屋台で出すのは何があっても鴨のコンフィ!」光子の信念は折れない。

何とか鴨を売ってもらおうとするが、誰もラレーヌから嫌われている光子には関わりたくない。しかし、肉屋の一人が肉の卸先をさりげなく教えてくれる。

教えてもらった卸先の肉屋へ行くが、品質が “二流” の鴨にダメ出しをする光子。

荒木も市場で安い魚を探す。
一番安く仕入れられる「サメ」なら何とかなりそうだとサメに目を付ける。サメならば、大量に一括仕入れ出来れば交渉次第でもっと安く仕入れられるかもしれない。冷凍しておけば給食でも出せる。問題は、臭みがあって筋肉質で食間がパサパサしていること。
色々な鮫の調理方を荒木の店で試してみる調理員の面々。

ラ・レーヌの料理長の奥寺健司(豊原功補)が、光子の鴨のコンフィのレシピを後輩へ叩き込んでいる。
新店のラ・レーヌでは、光子のレシピを再現できる料理人であればシェフになれる。
必要なのは1人の天才ではなく、レシピを完全に再現できる100人の料理人だと言い放つ篠田。

一方、以前所属していた相撲部屋でちゃんこの特別な仕入れルートで野菜を安く仕入れられるように交渉してきた小松稔(荒川良々)。

全ての食材は確保した。

荒木のサメの試作を食べ「まずい」と言う光子。
「荒木さんが頑張って作ったんですよ!」と高山晴子(川口春奈)は言うが、
「それが何?食べる側になんか関係ある?」と光子。
「だったらお前が最高に美味しくしてみろ」と荒木。

こうして光子は「サメのムニエルのオレンジソース」を作り出した。

「こんなの食べたことない!」
「いつものよりこっちの方がいい!」
「美味しい!」

代替えの安いサメの方が「美味しい」と子供達に言わせることに成功した。
一流の食材を使って最高の料理を作るのは二流のシェフでもできる。二流の食材で最高の料理をつくるのが一流のシェフよ!」

給食のサメのムニエルのオレンジソースから屋台のメニューのヒントを得た光子は、以前ダメ出しをした肉屋の “二流” の鴨を全て購入。
「ソースで勝負!」と、試行錯誤を重ね、ついにソースを完成させる。

ラレーヌの一流の鴨のコンフィ
屋台の二流の鴨のコンフィ

一流と二流の対決が始まることに。

「テレビでやってたやつだ!」
「美味しそう!」
「999円!?安い!」
「食べていこうか!」

光子屋台は好調にスタートを切ったようだ。

光子は給食からヒントを得て、カレー風味の鴨のコンフィを作り出していた。小難しい味ではなく、カレーという給食では定番の人気の味。

光子の鴨のコンフィを食べた荒木は、「50点だ」
「俺の唐揚げを100点としたら50点だ」

以前自分の作った唐揚げを光子に “合格点” の50点と評価された荒木。荒木もまた光子の鴨のコンフィに合格点を付けた。

「さくらいひかり」

光子の屋台の前で偶然出会った友達から何故かそう呼ばれる高山晴子。彼女はいったい・・・

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ドラマと現実の違い

月に5回は魚を摂らなければいけないという学校給食のルール。
僕は調理員でしたのでこのルールは初めて聞いたわけですが、「まぁ、あるだろうな」とは想像のつくルールですね。

しかし、給食を休んだら結局5回も摂れないわけだから、そんなに無理しなくてもとは思いますが、それが役人の決めるルールという事でしょうか。

 

あと、学校給食調理経験者の僕が気になったのは、「大量に一括で仕入れて冷凍しておけば・・」というくだりです。

学校の給食室には冷凍庫は存在しません。
何故かというと、余った食材を冷凍しておいて使い回すということが禁止されているからです。それに加え、前日調理や、食材の前日納品も基本的に禁止されています。
当日に納品し、当日に調理し、当日中に全ての食材を使いきるのが基本です。

それに、地元のお店から食材を仕入れるというのが基本的な学校給食の考えですから、勝手に安い食材を地元を越えて仕入れることは出来ません。

いずれにしても、現実には給食業務は民間委託され、調理員は民間会社の人間がほとんどの東京都において、食材の仕入れには手出し出来ないのが現実です。(ドラマでは荒木も光子も公務員です)

 

これも現実とは違う公務員ならではのエピソードだと思いますが、食材の高騰で給食を休むというのは、少なくとも僕の給食人生では経験したことがありません。
これは、僕は栄養士ではないので分かりませんが、食材の高騰で急に給食が休みになるということは、ちょっと現実では考えられないと思いますね。

 

ちなみに、ドラマでは「サメ」を使うことが苦肉の策みたいな扱われ方をしていましたが、サメやメルルーサといった一般的に馴染みのない魚を使うことはよくあります。その場合、白身魚の○○といった献立名になります。嘘は言っていませんから。
献立名が「白身魚」という場合は大体コレだと認識しておいて間違いありません。気になれば学校に聞いてみて下さい。

僕も東京都の学校給食調理員として何校か経験していますが、給食に使う食材には学校によって差があると感じていました。勿論お金の差です。
東京都として給食費は一律で決まっているのだと思いますが、全校生徒の人数や、給食費の回収率にも影響されるのではないかと思います。

僕がいたある区の小学校では頻繁に馴染みのない名前の魚が使用されていましたが、ある高級住宅街と呼ばれる区にある小学校に在籍していた時は、サメやメルルーサといった馴染みのない名前の魚はあまり扱いがありませんでした。
裕福な家庭が並ぶ土地ですから、給食費の回収率は高いでしょう。その辺りも関係しているのではないかと予想されます。

 

給食費に関連した話をもう一つ。
給食費は今まで学校に納めていましたが、これからは直接教育委員会の口座へ保護者が給食費を納めることになります。

僕が勤務していた学校では、具体的にいついつからといった日程の情報も僕たちに知らされていました。(民間会社の調理員には関係のない話ですが)
学校側の負担を軽減するということでしょう。取り立ては教育委員会が行いますという。
これからはこの流れになっていくと思います。少なくとも東京都の場合は。

 

今後の展開予想

誰もが予想していたように、高山はやっぱり光子の娘説が真実味を帯びてきました。次回の予告で高山が「あの人は私を捨てたんです」なんて言っていましたし。

「あの人は私を捨てたんです・・・勝手に私のスマホを!」なんて展開になったら視聴者からぶん殴られますからね(笑)。

 

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それにしても、高山が本名を隠して偽名で働くって、マイナンバー制度崩壊でしょうか?
そういうのを防ぐために作られた制度のはずなんですがね。まさかマイナンバー制度の不備に話を持っていくハズもありませんしね。
細かい事だとは思いますが、後部座席のシートベルトも細かく守っているんだから、そこもうやむやにするの無しじゃない?って思いますが。
給食のルールより前に、国民のルール守らなきゃですよね。

あとやっぱり僕は奥寺が気になりますね。
そのうち本当にレストランを飛び出すんじゃないでしょうか。そろそろバカにされていることに気付いて。ある意味パワハラ上司ですからね篠田。適応障害にならなければいいんですが(笑)。

もしヤバそうなら奥寺さん、早めにこちらの記事を↓

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テルオ的視点で見る食育

今回は現実との違いという部分で気になる点が豊富だったので長々と書いてしまいました。
これも言っとかなきゃ!あ、あれも言っとかなきゃ!という具合に。

僕の小学校時代は、箸は自前で用意しなきゃいけなかったんですが、今の東京都は全て学校で用意していますね。
僕は福島県の生まれなんで、もしかしたら地域によってなのかもしれませんが。

でも、箸くらいは自分で管理させればいいんじゃないでしょうか。
忘れたら食べられないことを気にしているんでしょうか?
忘れたら食べられないことを教えるのも教育だと思うんですがね僕は。

なんなら手で食べさせたっていいし。

人類は皆、元は手でものを掴んで食べる手食の歴史を持っています。
調理師の勉強をしていた時に知りましたが、現在でも箸やスプーンフォークよりも手食が圧倒的多数を占める食事方です。

箸は自分で管理させる。
箸を忘れたら手食の歴史を教育する。

こんな先生いたらメディアに叩かれるんでしょうか。
僕は最高の教育だと思いますがね。

 

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