【第8話】ネタバレあり!シェフ「Chef 三ツ星の給食」現実とドラマの違いと感想

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こんにちは。テルオ(@undoteruo)です。

第8話を見て、学校給食経験者のテルオの率直な感想です。

 

8時40分にラジオ体操って⋅⋅⋅
一体何時から仕事始める気!?

 

  

第8話あらすじ

今日の給食は1学期に1度のお楽しみ給食。前学期で人気だった献立を取り入れるというもの。
今回のお楽しみ給食は栄養士の荒木平介(遠藤憲一)特製のピザトーストとコーンポタージュ。

「今日の給食わくわくする」と子供達も楽しみに登校。

 

一方、レストラン界には格付けの季節がやってきていた。

「ザ・レッドスターガイド」

世界的料理雑誌が主催するレストランの格付けが年末に発表れる。
3年連続で三ツ星を獲得しているラ・キュイジーヌ・ドゥ・ラ・レーヌ。今年も三ツ星が維持できるかに注目が集まっている。

5つの審査基準があり、4つはクリアすると思うが⋅⋅⋅。
万が一星を落とせば、星野光子がいないからだと視聴者は思うだろう。と話すのはTVプロデューサー矢口早紀(友近)。

「例のメニュー出し始めますか?」と、ラ・レーヌの料理長 奥寺健司(豊原功補)がオーナーの篠田章吾(小泉孝太郎)へ話す。

「試作をお願いします」

引き出しの中のレシピを奥寺へ渡す篠田。
そのレシピには、「“三種の神器の” トゥルト」の文字が。

 給食まであと3時間20分

 

調理室の蛇口をひねると、なんと水道から茶色い水が!

「水が茶色い!」と子供達。

どうやら学校中の水が茶色いようだ。
水道局の検査の結果、茶色い水の正体はサビであることが判明する。前日の水道管工事の影響であった。学校の水は今日いっぱいは使えないことになる。

そこへ、水道局から給水車が到着。
これで一安心と思いきや、飲み水は確保できるが給食に回す分は無いという。

「非常事態ですので子供たちを午前中で帰しましょう」と、校長が判断を下す。

「今日の給食は中止だ!」

校長の判断を受けて、荒木も給食中止の判断を下す。

「今日はお楽しみ給食でしょ?」

「水がなきゃ給食作れないだろ!」

教室で子供達に給食の中止を宣言する荒木と校長。

「えー中止!?」
「楽しみにしてたのに!」
「ピザトーストは!?」
「コーンポタージュは!?」

そこへ突然星野光子(天海祐希)が現れる。

「給食休まないわよ!給食の中止は中止です!」

「やったー!!」と子供達。

給食まであと2時間

 

「水を使わない給食を作ればいい」と言う光子。牛乳を使うという。

「ミルクフレンチトースト」
トーストと牛乳と砂糖とハチミツでできる。

「ホワイトクリームグラタンなんてどうだ!?」

「コールスローはどうします?仮に洗えたとしても、ゆでる分の水は無い!」

「ゆでられないならばソテーすればいい!」

「デザートのトロピカルゼリー。水が無きゃ寒天も作れないでしょ!?」

「それを抜いたらビタミンが足りなさすぎる⋅⋅⋅」

「デザートを果物に変更するのはどうですか?」

だが、果物も洗わなきゃいけない⋅⋅⋅。

「やむを得ない緊急事態だから洗わいで出しましょう!教育委員会には私から報告しておきます!」と校長。

こうしてみんなの知恵を出し合い、給食を提供することになった。

手分けして食材確保に動く調理員達。

 給食まであと1時間45分

 

「ひらめいちゃった!」
グラタンソースに白味噌を入れるとコクが出て美味しくなるという光子。

「またひらめいちゃった!」
玉ねぎは繊維に沿って垂直に切ることで甘味も増すし食感も柔らかくなる。

「またまたひらめいちゃった!」
仕上げにパン粉をまぶすから食パンをフードプロセッサーにかけてと指示を飛ばす。

三ツ星シェフの光子の “ひらめき” により調理が進んでいく。

 給食まであと1時間15分

 

日高政孝(池田成志)がみかんを確保する。

給食まであと45分

 

星野光子を追い出したことを後悔しているんじゃないかと篠田が矢口に問われる。

ザ・レッドスターガイドの5つの審査基準
素材の鮮度安全性
味付けの完成度
コストパフォーマンス
店員の態度を含めた店の雰囲気
料理の独創性

この中でも「料理の独創性」この基準を星野光子抜きでクリアできるのか。

「番組で取り上げさせてもらっても?」

「どうぞ、三ツ星は必ず獲得しますから」

「楽しみです」

給食まであと30分

 

牛乳とみかんはまだ届かない。

フレンチトースト
最後に冷凍ブルーベリーを乗せたらもっと美味しくなると思わない!?」

光子のひらめきが冴え渡る。

どうせならグラニュー糖で甘酸っぱく煮てブルーベリージャムにしませんか!?」
「子供たちきっと喜ぶはず!」

光子の実の娘である高山晴子(川口春奈)もまた、母親譲りのひらめきを見せる。

調理は順調に進んでいると思われたが、荒木が大事なことを忘れていたことに気付く。

5年1組うえはらのぞみは、牛乳アレルギー。フレンチトーストもクリームグラタンも牛乳を使うため食べられない。

「彼女に好きなパンとおかず聞いて買って出してあげよう」と言う荒木に対して

「だめよ!私のお客さんに他人の作った料理は出せない!」と言う光子。

「仕方ないだろ!」

「仕方なくない!全員に最高の料理を出す!」

そこへ、小松稔(荒川良々)が自転車で走り回って確保した牛乳がやっと届く。
しかし光子のあるひらめきにより、何かを指示し、また小松を走らせる。

給食まであと20分

 

小松が光子から頼まれた豆乳を持って帰ってくる。

豆乳フレンチトーストと豆乳グラタン

牛乳アレルギーの子供に、牛乳に替えて豆乳を使うことを光子はひらめいていた。

 

給食の時間

何とか間に合い、給食が子供達の元へ運ばれる。
しかし、うえはらのぞみの給食はそこには無い。

「あれ?のぞみちゃんの分は?⋅⋅⋅」

遅れて光子が豆乳で作ったのぞみちゃんの給食を運んでくる。
何とか間に合った。
給食が子供達の口へ運ばれる。

「めっちゃ美味しい!」
「こんなの初めて!」

のぞみちゃんは⋅⋅⋅

「美味しい!」
「最高に美味しい!」

“お客様” 全員に最高の料理を出すことに成功。星野光子の料理は独創性に溢れていた。

 

「星野光子が残していった未発表の新作、三種の神器のトゥルトです」

ラレーヌでは三ツ星獲得のための試作品が完成していた。
奥寺の試作を口にした篠田は「さすがです。完璧です。」
しかし、何故か浮かない表情の奥寺。

 

三つ葉小学校では、のぞみちゃんのがお礼を言いに給食室へ来ていた。

「ありがとうございました」
「みんなと同じものが食べられて嬉しかったです!それに、最高に美味しかった!」

 

大変だった1日が終わったばかりなのに、今夜も屋台を出すと言う光子。

「料理バカ」と、晴子。

「その料理バカがいなかったら今日の給食は出せなかった。大したもんだ。あいつなら三ツ星取り戻せるかもしれない」と言う荒木であった。

 

「乳製品で鴨のコンフィを引き立たせられる手があるかも⋅⋅⋅」
大変だった給食の経験も屋台に取り入れようとする “料理バカ” の光子であった。

勝負はタイムアップで終わるんじゃない
諦めたときに終わる

 

その夜、奥寺が光子の屋台へ突然現れる。

そして篠田は⋅⋅⋅

  

「完璧」と評価したはずの奥寺の試作の三種の神器のトゥルトを前に⋅⋅⋅

「完璧じゃない⋅⋅⋅」

と、つぶやくのであった。

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ドラマの気になる点を解説

今日は久しぶりに “給食のルール” で気になる点がいくつかありました。ちょっと長くなるかもだから覚悟してね!(笑)

その前に、学校給食の仕事を知らない人にとっては「あれ、何してるの?」と気になったであろう2点について解説します。

 

まず、初めに調理室で蛇口をひねって茶色い水が出てくるシーンがありました。その時に、何やら書類とペンを持っていましたね。
あれは何をしているのか?

学校給食では、その水質を日に何度かチェックしなければいけません。
僕の経験では、日に3度のチェックをしていました(市区町村によって回数の違いはあるかも)。
調理前と調理中と調理後の3回です。

見た目と薬品を使っての検査です。
見た目は文字通り見た目です。色や異物、いつもと違いは無いかのチェックですね。

それと、塩素濃度のチェックです。基準の塩素濃度が決められているので、その濃度か高くても低くてもいけません。
そのチェックをしているんですね。

 

もう1つは、
みかんと豆乳が給食室に到着した時に「ピッピッ」と、何やら機械で変なことをしているシーンがありました。
あれは何をしているのか?

冷蔵または冷凍の食材が納品された場合、納品時にその温度を測定して記録を取らなければいけません。

勿論ただその温度を記入すればいいというものでもありません。
食材のジャンル毎に基準の温度が決められています。牛乳ならば10度以下とか、冷凍物ならば0度以下とか、決められた温度の基準内になければその食材は使えません。業者に返品して基準内の物を納品し直してもらわなければなりません。

このチェックをしていたんですね。

 

ドラマと現実の違い

今日は気になる点が何点かありましたよ!まず初めに、仕事の開始時間についてです。

 

仕事の開始時間について

今まで何となくスルーしていたんですが、今回は突然のトラブルにより時間に追われる内容だったために何度も時計が写し出されていたので気になったんですが、
ラジオ体操、8時40分にしていましたね。

この小学校では12時が給食の時間のようなので、あと3時間20分しかないわけです。経験者の僕の感覚から言わせてもらえば、仕事を開始するのがあまりにも遅すぎます。

僕の場合は7時からでした。僕の現場の区では開始時間が7時からと決められています。(6時30分開始という現場もありました)
これはあくまで開始できる時間なので、遅く始める分には問題ないわけです。間に合うならば。
ですが、8時40分というのはあまりにも遅い気がしますね。

でも実際、ドラマでは間に合っているようなのでいいんですが(笑)。

 

調理員の越権行為

それと、ちょっと細かい話なんですが、
栄養士の荒木と校長が教室で子供達に給食中止を知らせているところに突然光子が現れ、「給食中止は中止!」と宣言するシーンがありました。

既に学校の全ての責任者である学校長が給食中止を決定しています。その校長に何の相談も無く、調理員がいきなり校長の決定を覆すことなど当然出来ません。

これはオール公務員ならではということなんでしょうか。(ドラマでは全員公務員の設定)

 

洗浄のルール

「やむを得ない緊急事態だから洗わいで出しましょう!教育委員会には私から報告しておきます!」
と校長が話しているシーンがありました。

学校給食では通常、食材を洗わないで提供することは絶対にありません。
絶対にです。

ですが、栄養士に判断の権限があり、学校長に最終的な決定権があり、その給食ルールを作っているのは教育委員会です。
なので、全責任を負う学校長がその責任で教育委員会の許可を取るのであれば許されるのでしょう。

少なくとも僕の経験上、洗わないで提供することは一度もありませんでした。

 

調理済み食材、バット類を素手で扱う

これも栄養士によるのかもしれませんが、
調理補助の猪原敏子(伊藤修子)がみかんを数えて袋に詰めているシーンがありましたが、その作業を素手で行っていました。
そして、トーストやグラタンの配缶用のバットを素手で運んでいました。

通常、これらの作業を素手で行うことは絶対にありません。
絶対にです。

こんなことしたら、社長が直接学校に出向き謝罪です。教育委員会にも呼ばれるかもしれません。
僕の経験上では、こうです。

 

配缶のためのバット類は、ただ棚に置いてあるわけではありません。
「熱風保管庫」というデカい保管庫に入れて保管しています。

熱風保管庫とは、熱風によって調理器具やバット類を消毒するためのものです。
ですから、熱風保管庫内のものは消毒済みの衛生的な状態にあるわけです。

その衛生的な状態のものを素手で触ってしまっては意味がありません。

ですがこれも、栄養士の考え方によるの⋅⋅⋅かもしれません。

学校給食という特殊な職業を取り上げる以上、実際の栄養士が監修しているでしょう。おそらく。
監修の栄養士が「素手で触ってはいけません」と言ったのであれば、製作側は手袋をさせるはずなんです。
既に、マスクで役者の顔を覆うまでのことをしているわけですから、手袋をさせるくらいのことは物語の進行上何の妨げにもならないでしょうし。

ということはすなわち、監修の栄養士が「素手で大丈夫だよ」と言ったことになります。

ということは要するに、栄養士の考え方次第なのか、市区町村によるのか、そもそも教育委員会のルールが「いいよ」ってことなのか、そのいずれかということになります。

いずれにしても、市区町村や栄養士の考え方次第でルールが変わるのであれば意味がないとは思いますが。
少なくとも、僕の経験した学校給食の常識とは異なるということです。

 

アレルギー食の確認

最後にもう一つだけあります。

調理室に一人残りアレルギーの調理をしていた光子が、アレルギーの給食を完成させて子供の元へ運んでくるシーンがあります。

アレルギー食は必ず栄養士に確認してもらわなければいけません。給食の責任者ですから栄養士は。
栄養士の確認無しにアレルギー食を子供へ渡すことなど絶対にありません。
絶対にです。

 

ドラマを見る限り、栄養士の確認はありませんね。

これも、公務員ならではなのでしょうか。
僕は民間会社の調理員だったので公務員のパターンは知らないわけです。(ドラマでは全員公務員の設定)

ですがいずれにしても、アレルギー食を一人で調理し、一人で判断し、一人で提供するのが危険極まりないことは民間も公務員も違いはないと思いますが。

  

今後の展開予想

アレルギーの話は必ず出してほしいと僕はずっと言ってきましたが、今回ちょっとだけ出てきました。

まさかとは思うけど⋅⋅⋅

アレルギーこれで終わり!?

なんか、これで終わりな気配をプンプン感じますが⋅⋅⋅。
そうであったら残念です。

 

テルオの押しメンの奥寺が何やら動き出しましたね!
次回予告によると、その完成度に不安を感じた奥寺に「三種の神器のトゥルト」の調理のコツを光子が教えるようです。
光子の手助けによってラレーヌはまた三ツ星を獲得することになるんでしょうか。はたまた、それでもただの光子の “マネごと” では三ツ星は獲得出来ないのか。

僕は獲得した方が面白くなるような気がするので、ラレーヌが4年連続で三ツ星を獲得するに賭けてみようと思います

  

 

テルオ的視点で見る食育

今日はだいぶ長くなってしまいました!全て読んでくれている方がいればありがたいです。
ありがとうございます。

ありがとうございますついでに、もう少しお付き合いください(笑)。

  

ドラマと現実の違いでも話しましたが、
「やむを得ない緊急事態だから洗わいで出しましょう!教育委員会には私から報告しておきます!」
と校長が話していました。

そして、みかんを洗わずに提供したのですから、教育委員会の許可は取ったということになります。
監修の栄養士がいるならば、「まぁ、そういうこともあるよね」となったのだと思います。
現実でも同じ状況になれば実際、出来ることなのでしょう。絶対に禁止なことを監修が認めるはずはないと思うので。

であれば、

ルールって一体何なの?

って思います。

 

僕も元々現役時代から「果物なんて洗う必要ないじゃん」と考えていた人間です。
実際には、物によっては、塩素水に浸すなんてバカげたこともしているわけです。(あくまで “バカげた” というのは僕の個人的考え)
ですので、みかんを洗わないで提供することについては僕は何の異論もないわけです。

ですが、
その程度のルールならやめちまえば?
って思うわけです。

 

大地震でも起こって、水も出なくて、食べるものも無い状況であれば、「洗わなきゃ」なんてルールは知ったこっちゃありませんが、この場合水にサビが入っているだけのことです。みかん以外にも食べるものはいくらでもあるわけです。

「それを抜いたらビタミンが足りなさすぎる⋅⋅⋅」なんて言っていましたが、給食が中止になればビタミンもなにもないわけですからそもそも。出せるのであれば別にみかんにこだわる必要はないわけです。

何のためにみかんを洗うルールなんでしょう。
要するに、汚いから洗うわけですよね?
水が使えなければ汚くても構わないということなんでしょうか。
1日だけなら汚くても大丈夫ということなのでしょうか。

「何があろうともみかんは絶対に洗って下さい!」
「洗えなければ全部廃棄処分!」
と言ってくれた方がむしろスッキリとしますね。

そんな簡単に破って平気なルールなら
やめちまえば?
と思わずにはいられません。

 

今日は長々とお付き合いありがとうございました!

そんな、
そんな魅力的な学校給食という仕事(笑)
興味があるという方は、学校給食で働く方法教えてます!

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