飲食店の社員で思考停止し「辞めたい」とならないための会社の選び方

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こんにちは。某飲食チェーン店1店舗で18年間アルバイトをしている雲藤テルオです。
 
 
その間、学校給食という仕事に就職もしましたが、そこは副業OKの会社だったため副業としてこの飲食店のアルバイトは続け、学校給食を辞めた今でもこのアルバイトを続けています。
 
なので僕は、アルバイト側の目、社員側の目、両方の目を持った、言わばスーパーバイトリーダーです。
 
 
ですがスーパーバイトリーダーというものは大抵、社員にとっては非常に面倒な存在です。
 
その理由は、正論をバンバンぶつけてくるからです。
 
今の飲食チェーン店の社員は、バイトの正論にいちいち応えている暇などないくらいに消耗しています。
 
 
今回は、テレビでは絶対に放送されないそんな飲食店のリアルな現状と、これから飲食業界に就職を考えている方に自分が思考停止人間にならないための会社を選ぶときのポイントをコッソリ教えます。
 

飲食店の社員は思考停止していてバイトが何を提案しても意味がないのでやめた話

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どこの飲食チェーン店でも大体次のような問題を抱えています。
 
  • 人件費削り過ぎてめっちゃ激務 問題
  • そもそもバイト足りてない 問題
  • 食材ロスを減らせ 問題
 
この3つの問題はもう、鉄板ですね。
 
そしてこれらの問題の原点には「売上の低迷」というものがありす。
 
 
僕も一応スーパーバイトリーダーということでお店にもそれなりに愛着はあるので、今までもバイトの立場から社員に対して色々と提案をしてきました
 
 
人件費を削っても、ぶっちゃけた話、それなりにお店は回すことができます。できますが、それは何かを犠牲にして回しているのです。
 
何を犠牲にするのかと言えば、“目に見えにくい部分”です。
 
 
例えば、洗い物にそんなに時間を割くことができないため皿の洗い方を手早く行うので洗い残し等ありますが、皿の上には料理を乗せてしまうので、バレにくい。
 
他には「消費期限を守らない」「素手で触ってはいけないものを素手で触る」等々···、こういった“目に見えにくくバレにくいもの”を犠牲としてお店を回すんです。
 
で、見た目的にはお店が回っているので、本部の人間は「できてるじゃないですか(^^)」ということで、更に人件費を削ろうとしたり、更に作業を追加しようとします。
 
本部の社員はともかくとして、現場の社員もこの現実を知りません。
 
 
それはなぜか?・・・
  
 
それは、今の飲食チェーン店には社員が1人いるかいないかという状態のため、作業の隅々まで把握しきれないんですね。 
 
こういう状態を「よくない」と思っている人間は、現場には実は、僕のような無駄に18年もお店で過ごしているスーパーバイトリーダーしかいないわけです。
 
なのでこういう現実を店長に知ってもらおうと「今でもギリギリアウトの状態なので、これ以上人件費を削ったり作業を増やしたりすれば更にクオリティーは下がりますよ···」なんてことを僕のようなスーパーバイトリーダーが話すわけです。
 
更に言えば、人員を増やす場所や減らす時間帯、雇用を確保するための時給の上げる時間帯減らす曜日、バイトに長く働いてもらうための教育の仕方やその順番、等々···、そういう提案もしてみたりしていました。
 
 
しかしですね・・・
 
 
しかしですね、店長も「あ〜なるほど···」とは言いますが、今まで実行に移ったためしがありません。
 
 
飲食チェーンは入社1年目という若さでバンバン店長になる若い社員が多いので、店長の権限が弱いんです。「発言権が弱い」とも言えますかね。
 
なので店長が、普段現場にいない本部の社員に話を持っていったとしても、数字としてお店は回っているという事実があるので、却下です。
 
というか僕の印象では、本部の社員にも話を持っていってないと思いますね店長は。
 
 
それはなぜなのか?・・・
 
 
それは、現場の店長は会社から指示された多くの作業をさばくことで手一杯のための、バイトの提案なんてものは優先順位が低く、そのうち忘れてしまうんです。
 
こうして、日本人の大好きな“ただひたすら目の前の作業をがむしゃらにこなす”という、「母さん、オレ、頑張ってます!」という満足感を得るために無駄に頑張る人間になっていきます。
 
「効率よく仕事をしよう」とか「衛生面」とか「売上UPの方法」とか、頭を使って考えてる暇などないので、いつしか思考停止していくのです。
 
 
会社から現場の店長に出される多くの指示とは、
  • 売上を上げろ
  • 人件費を減らせ
  • 膨大な事務作業
基本この3つです。
 
「売上を上げる」というのは、何かのアイディアを考え出さないと達成できるものではないため、思考停止の多くの社員は簡単に達成可能な「人件費を減らす」という部分で結果を出そうとします。
 
僕が提案するものは基本的に人件費増になる行為なので、店長からしてみれば優先順位は低くなるんです。
 
ですが実は、
  • 人件費削り過ぎてめっちゃ激務 問題
  • そもそもバイト足りてない 問題
  • 食材ロスを減らせ 問題
というのは全て繋がっていることで、食材ロスが多く出るのはバイトが足りてないから人がいるうちに早めに仕込んどけ!」という早め早めの準備が原因で、バイトが足りないのは人件費削り過ぎで一人の仕事量が多くて大変だ!」が原因です。
 
そして人件費を削る理由は「売上が低迷しているから」というのが原因です。
 
 
人件費を削るというのは本来一時的な手段に過ぎませんが、一時的な手段というのを忘れ「売上に見合う人件費に抑える」ということが飲食チェーン店社員のメイン業務になってしまっています。
 
 
そして今の飲食チェーン店の現場社員は、おそらくどの会社でも膨大な事務作業を抱えさせられます。
 
お店に立っている時間よりもパソコンに向かっている時間の方が長いのではないでしょうか?
 
それらと並行し、人が足りない中シフトを作成し日々の営業をこなすことで手一杯になってしまいます。
 
 
このような思考が停止してしまっている人間に、人件費増に繋がる「料理のクオリティーが···」なんて話をしてみたところで、全く意味がありません。
 
なので僕は、提案するなどという消耗することはやめ、思考停止人間を観察し、こうして疑問を感じて検索する方に向けてブログにまとめることにしました。
 
無理に押し付けることはやめました。
 
知りたい人にだけ話します(^o^)/
 

思考停止人間にならないための飲食会社を選ぶポイント

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飲食店、特にチェーン店では今は、早ければ新卒入社1年目で店長になるケースも多いです。
 
昔でしたら店長になるためにはもっと時間がかかりました。上司の店長に認められて店長に引き上げてもらう時代でした。
 
ですが今は、試験さえパスすれば誰でも店長になれます。早ければ1年以内です。数字での判断で昇格する時代になりました。
 
 
しかし、こういう数字上だけの判断で昇格する経験の浅い若い社員が店長になると、必ずお店のパート・アルバイトから反発がおきます。
 
そういう経験を経て人間、成長していくものだとは思いますが、今の飲食チェーンの社員は激務のため思考停止人間へと成長する社員がほとんどです。
 
その結果、僕のようなスーパーバイトリーダーからも「提案することはや〜めた」と言って見放されてしまいます。飲食店はバイトの労働力で成り立っているため、バイトに嫌われては絶対にお店は上手く回りません。
 
よほど優秀な人材でなければ店舗を上手く回すのは難しいんです。
 
 
そりゃやっぱり、会社から言われることを優先にするのは当然で、それ以外はどうしても後回しになるのも理解できます。
 
だからこそ、最初に思考停止をしなくて済む会社を選ぶべきなんです。
 
飲食業界に就職を考えている方は、僕が話した飲食チェーンのこういう現実を知り、「そういう人間にはなりたくないなぁ···」と思った方に、飲食店の会社を選ぶときのポイントを教えます。
 
  • みなし残業
  • 退職金制度
  • 現場社員の人数
  • 事務作業量
 
飲食会社を選ぶ場合には特にこの4点をチェックしましょう。
 

みなし残業は何時間分組み込まれているのか

みなし残業とは、予め残業時間を基本給に組み込んで支払う給料システムのことです
 
特に今の飲食チェーンの場合、このみなし残業のシステムを取り入れている会社が増えてきています。
 
このみなし残業についてよく知らない人は「飲食業なのに給料いいじゃん!」「週休2日!?実働8時間!?めっちゃええやん!」ということで入社し、後から現実を知り愕然とする人も多いです。
 
例えば《みなし残業40時間》とあれば要するに、少なくとも40時間は残業してもらわなくてはいけませんよ」ということなんです。
 
基本給に組み込まれている労働時間なので、最低でもそれくらいは残業があるということを覚悟しなければいけません。
 
要するに、「1日の労働時間は8時間ではありませんよ」ということになります。
 
 
飲食店の求人を見る場合にはこの「みなし残業」の項目をしっかり確認してください。
 

退職金制度はあるのか

退職金制度とは、勤務年数に応じて退職時に支払われるまとまったお金のことです。
 
この退職金制度も実は、今の飲食チェーンでは廃止する会社も増えてきています。
 
ただ廃止するだけではアレなので、みなし残業同様に「退職金がない代わりに」ということで、少しづつ毎月の給料に組み込んでいる会社もあります。
 
これをよく知らない人はみなし残業同様飲食業なのに給料めっちゃええやん!」ということで入社し、後から退職金がないという現実を知り愕然とすることになります。
 
企業がこういうことをする狙いとは、飲食業の低い給料を少しでも高く見せて正社員を確保することを目的としています。
 
 
まずは「退職金制度」はあるのかないのかについても事前に確認しておきましょう。
 

1つの店舗に社員は何人配属されているのか

これは求人票を見るだけではわからないことですが、1つの店舗に社員は何人配置されているのか」というのが、実は思考停止人間にならないためには一番重要なことです。
 
理想としては、お店の規模にもよりますが、2〜3人は社員が必要です。飲食業で思考停止人間にならないためには。
 
  • 店長
  • 一般社員
  • 料理長
 
最低でもこういった3人はお店の規模にかかわらず必要だと、今までの経験から僕は考えますが、飲食チェーンの場合には1店舗に社員が1人いるかいないかというのが現実です。
 
飲食チェーン店というのは比較的若い人間が社員として働きますが、1店舗の社員数が少ないチェーン店は、他で経験を積むなどして転職してきたベテランの人じゃないとなかなかお店を上手く回すことができません。
 
1店舗における社員数が少なければ、はじめて飲食店で働くような若い方だとなかなか教育が行き届かずに日々の業務をこなすことで精一杯になり思考停止に陥りやすいので、ここは特に重要視すべきですね。
 

現場社員の事務作業はどの程度あるのか

この「事務作業」というのも社員数と同じように、求人票には載っていないものです。
 
事務作業の多さを知ることは要するに、どれだけ現場に専念できる環境なのか」ということを知ることです。
 
今の飲食チェーンでは、店長は現場だけに専念できる環境ではありません。
 
昔だったら、お店が忙しくなれば裏で事務仕事をしている店長がホールへ出てきてアルバイトと一緒に仕事を手伝いましたが、今では忙しくてもなんでも基準の人数が揃っていれば店長は平気で裏でパソコンを叩いています。
 
そうでもしないと膨大な書類の作成などが間に合わないので仕方がないのでしょう。
 
事務仕事がいけないと言うつもりはありませんが、事務作業が多ければ現場に専念できる時間も限られたものとなり、それでは毎日のお店の仕事の特に目に見えにくい部分を把握することは困難になります。
 
そしてアルバイトからすると、「働く」というのはイコール「バイトと同じく汗を流すこと」という考え方のため、社員がいつも裏でパソコンを叩いているという姿自体が、バイトからするとあまり印象がよくありません。
 
たとえスタッフのそういう不満が店長の耳に届いたとしても、それにいちいち応えている暇など、飲食チェーンの社員にはないのです。
 
つまり、飲食店の社員の事務作業の多さによって、バイトとの人間関係が疎かになりすれ違いがどんどん広がり修復不可能になるため、社員は思考を停止するしかなくなるわけです。
 
 
他の飲食店に転職したという店長に僕も以前話を聞いたことがありますが、「事務仕事はほとんど本社がやってくれるから店長はお店の仕事に専念できてすごく働きやすいね。転職してよかったよ!(^^)」と言っていました。
 
同じ飲食チェーン会社でも、ちゃんと選べばそういう会社もあるんです。
 

「辞めたい」とならないための会社の選び方

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特に「1店舗における社員数」や「事務作業量」などは、企業のホームページを見ても求人情報を見ても載っていないことです。
 
しかし、飲食店で思考停止人間にならないためには、こういう部分の情報がとても重要なんです。
 
ではどうやってそういった情報を事前に知ればいいのかというと、転職サイトで知ることができます。
 
 
例えば就職Shopという転職サイトでは、職員が実際に企業へ足を運んで実際の仕事内容や職場の雰囲気を取材してから利用者に提案するという方法をとっています。
 
なので、「1店舗における社員数」や「事務作業」というような、面接で会社に直接聞きづらいことでも転職サイトならば相談することができます。
 
転職サイトは就職をするための手段なので、転職サイトに気を使う必要は全くありません。
 
 
 
若い方がはじめて飲食店に就職する場合には特に、転職サイトを使って就活することをおすすめします。
 

テルオのまとめ

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断言しますが、飲食店に社員として就職し、その後思考停止人間に陥らないためには、特に“ワンオペ”と呼ばれるようなシステムの飲食店は思考停止人間に陥りやすいので避けるべきです。
 
自分の思考停止に気づかずにやっていける人間、または「無駄」とか「効率」とかを考えずにただひたすら目の前の仕事をこなし「オレ頑張ってるなぁ!」と喜びに感じられるような人間ならば問題ないかもしれませんが、僕のようにソコに気づいて違和感を感じてしまうような人間だと、非常に消耗することになります。
 
というか、ソコに違和感を感じないような人間になってはいけません。一度思考停止してしまうと人間、なかなか気づくことができません。
 
こういうチェーン店で働く場合には、他でしっかり学び、力をつけてベテランになってからの方が、本来は力を発揮できる職場です。
 
紹介した就職Shopをはじめ、飲食業界専門の転職サイトなど、僕の経験からおすすめできる転職サイトをランキング形式で紹介している記事もありますので興味のある方はこちらも参考に(^_-)->>適応障害経験者が選ぶ「未経験30代男」のための転職サイトランキング

 
 
 
 
 
 

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