キングオブコント2017『パーパー』がクソつまらなかった件を勝手に分析

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こんにちは。お笑いの分析に定評のある元放送作家のテルオ(@undoteruo)です。
 
 
先日行われたキングオブコント2017で、僕が最も“いろんな意味で”気になったコンビ『パーパー』について、ちょっと言いたいことがあります。
 
僕は元放送作家で、趣味でコントや漫才台本を書いていたこともあり、いつもテレビを見てはクソつまらないコンビを勝手に分析したりしています。
 
なので今回は、僕が気になった点を記事にしてみることにしました。
 
 
『パーパー』の、巷で言われている「クソつまらない」について分析してみます。
 




キングオブコント2017優勝は『かまいたち』

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引用:www.king-of-conte.com
 
 
キングオブコント2017の優勝者は『かまいたち』に決定しました。
 
 
おめでとうございます。はい、次いきます。
 

僕が『かまいたち』よりも気になった『パーパー』とは

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コンビ「ほしのしみず」が、相方の引退により解散したほしのが、マセキタレントゼミナールで学ぶ芸人の卵の中から新たな相方を捜していた所、「男女コンビもいいかも」と思って山田を見つけ、ほしのが「ネタを書くから」と誘って2014年に結成。翌年2015年にマセキ芸能社のオーディションに合格し、同社所属となる。コンビ名は名古屋弁で窓を開けっ放しにすることを「窓をパーパーにする」と呼ぶ響きを可愛いと思っていたことから山田が付けた。
 
2016年 キングオブコント 準決勝進出。
 
2017年 「あなたが選ぶ!お笑いハーベスト大賞2017」で優勝、キングオブコント決勝進出。
 
引用:wikipedia
 
 
女性芸人で初めての決勝進出者との紹介だったので楽しみにしていたんですが、あまりにもガッカリな内容でした。僕的にはですが。
 

『パーパー』がクソつまらなかった件

 
最初に言っておきますと、僕は『パーパー』というコンビは今回のテレビで初めて知りました。
 
なので勿論、その他のネタは見たことがありません。
 
 
『パーパー』を検索をしてこの記事に辿り着いた方はキングオブコントをご覧になった上で検索をしていると思いますので、ネタを知らない方は自分で探して見てみてください。
 
『パーパー』のキングオブコント2017のネタを簡単に説明しますと、
 
学校の卒業式でモテない男子が、女子からの「ボタン下さい」を待っていると、念願の「ボタン下さい」という女子が現れます。しかし話を聞いてみると“恥ずかしいから○○君からボタンもらってきてほしい”という頼みだったため一度は断るが、どうしても願いを聞いてほしい女子は「あなたのボタンももらってあげるから」と提案します。しかし男子は、ボタンはいいから「キスして」と女子に迫り拒否される。
 
というものです。
 
 
僕もテレビで一度しかコントを見ていないので細かい言い回しは忘れてしまいましたが、ザッとこんな感じだと思います。
 
 
僕は全くウケませんでしたが、得点をつける審査員はプロ意識からか頑張って笑顔を作っていたという印象でした。
 
他の出場者から「パーパーには勝てると思う」とイジられる始末です。
 
 
『パーパー』のネタが面白くないと僕が思った理由は次の4点です。
 
  1. 女(ヤマダさん)のセリフで笑える点が一つもなかった(そもそもヤマダさんで笑わせるつもりがない)
  2. 男(ホシノくん)の方の滑舌の悪さで緊張が視聴者に伝わってしまい、それが気になって笑えない
  3. アドリブが全くない
  4. 単純にネタがつまらない
 

『パーパー』のコントでどうしても気になった点について

 
皆さんもテレビで芸人のネタを見た際に、こう思うことはないでしょうか?
 
 
もっとこうしたら面白くなるのに
 
 
素人にそう思われてしまう部分がある段階で、その芸人は少なくともそのネタでの優勝は難しいでしょう。
 
今回のパーパーもそうでした。
 
というか、8割くらいネタの中身をいじりたいくらいですが。
 
 
そんな中でも、僕がこのコントの中で一番気になった点があります。
 
それがヤマダさんの
キスは無理だから。ホシノくん気持ち悪いし全然好きじゃない
というセリフ部分です。
 
 
ヤマダさんが言う「ホシノくんのボタンも貰ってあげるから」に対して、「キスして」と言うホシノくんのセリフの後にくるヤマダさんのセリフです。
 
 
「キスは無理だから。ホシノくん気持ち悪いし全然好きじゃない」
 
 
このホシノくんの「キスして」と、ヤマダさんの「キスは無理だから。ホシノくん気持ち悪いし全然好きじゃない」のセリフの間には、ホシノくんのセリフが実はもう一つあって、それは、キスしてほしい一心のホシノくんが「質より早さだから」というセリフです。
 
これをホシノくんが噛んでしまい、「早さより質」と言い間違えてしまっていました。その言い間違いでお客さんも少しウケていましたね。
 
それを受けてのヤマダさんの「キスは無理だから。ホシノくん気持ち悪いし全然好きじゃない」のセリフが入ります。
 
 
せっかくホシノくんとのキスが無理な理由を語る展開になるのに、直前で噛んだことを拾わないことが勿体なさすぎます。
 
 
「キスは無理だから。ホシノくん気持ち悪いし全然好きじゃない。セリフ噛むし」
 
 
このように、絶対にセリフを噛んだことをネタにアドリブとして取り入れるべきでした。
 
 
では何故、これができなかったのでしょうか。
 
 
僕の追求はもう少し続きます。
 




お笑いを愛している芸人は“ネタがつまらなくても面白い”

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引用:twitter
 
 
パーパーのヤマダさんのtwitterを見てみると、コントを見たファンと思われる方とのこういうやり取りがありました。
 
 

 
 
ディスコさん(ホシノくん)がセリフを間違えた点が敗因だとの意見がありました。
 
 
が、
 
敗因はそこではありません。
 
敗因はもう少し後のヤマダさんのセリフにあります。
 
セリフにあるというか、その部分がこのコンビのクソつまらなさを象徴しているシーンです
 
 
 
こういう、視聴者が見ていて「もっとこうすれば良くなるのに」「何であの時こうしないんだ!」と思わせる芸人には、根本的な問題があります。
 
  • ネタをコント作家が書いている(自分達で書いてはいない)
  • そもそもお笑いが好きではない
 
この2点が揃ったときにクソつまらない芸人が出来上がります。
 
 
いずれにしても、“やらされている感”が出てしまうと笑えないという話です。
 
 
 
コンビやトリオで1人だけがネタを考えている場合や、自分で書いていなくても第三者のコント作家がネタを書いている場合でも、チーム全員がお笑いが好きな芸人であれば問題はないんです。
 
問題は、この中の一人でもお笑いに興味がない人が混じっていた場合です。
 
 
僕はNON STYLEが好きなんですが、あのコンビも石田だけがネタを作っていると聞いたことがあります
 
でも面白いですよね?(人それぞれあると思いますが)
 
何故面白いのかと言えば、井上も“ちゃんと笑いをやっている”からです。
 
 
一方、パーパーはどうでしょうか。
 
パーパーも男のホシノくんが一人でネタを作っていると紹介されていました。
 
ネタを作っていない女のヤマダさんは、ちゃんと笑いをやっていたでしょうか。
 
 
お笑いが好きで、ちゃんと笑いをやっているのであれば、
 
 
「キスは無理だから。ホシノくん気持ち悪いし全然好きじゃない。セリフ噛むし」
 
 
こうなっていたハズです。
 
 
 
何故それができなかったのか。
 
 
何故できなかったのかと言えば、暗記したセリフをただ話しているだけだから。
 
 
何故ただセリフを話しているだけなのかと言えば、そこが面白いと気付かないから。
 
 
何故気付かないのかと言えば、コントを楽しんでいないから。
 
 
何故コントを楽しんでいないのかと言えばそれは、お笑いが好きではないから。
 
 
 
ヤマダさんに聞きたい。
 
 
あなたは、お笑いが、好きなんですか?
 
 
 
だってね、ありえないですよ。
 
噛んだことで多少ウケて、その後にホシノくんとキスをしたくない理由を語るシーンなんですよ。
 
たとえ自分はネタを考えていなかったとしても、ネタを理解していてお笑いを愛していたら噛んだことをネタにしないのは考えられないですよ。
 
審査員にもそれが伝わったから点が伸びなかったんでしょう。
 
 
 
それともう一つ。ヤマダさんのセリフで笑いになった部分は一つもありませんでしたね。
(あ、最初の方に一箇所だけありましたね。思い出しました。)
 
というか、ヤマダさんで笑わせようとは全く考えていないコントの作りでした
 
そこも敗因の一つとして僕が気になった点でした。
 
 
 
以上。元放送作家テルオの勝手な分析でした。
 
 

 
 
 
 
 
 

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